現代の少女領域をナイフのような鋭さと氷砂糖の甘さで綴る
ポップロックバンド「アーバンギャルド」様。
確信犯的に蘇生させたニューウェーブ魂が
諧謔精神あふれる詩世界で急カーブ、
虚を衝かれて覗いた楽曲の奥には
現代に生きる少女たちのセンシティブでバルネラブルな世界が
広がっていました…
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水玉病は少女だけかかる病気です
大人になりそでなれないあの娘に潜伏します
汗に涙に夢のなかにまで丸くぽつぽつ
ふりむいてもらおうと焦れば焦るほどぽつぽつするの
あなたになれないわたしになれないあなたを赤く塗りつぶしたいの
わたしになれないあなたになれないわたしを白く塗りつぶして
…アーバンギャルド「水玉病」より
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その希有なる世界観のコンセプターでありヴォーカルの松永天馬さまが、
光栄にも霧とリボンのメンズライン・アクセサリーを身につけて下さいました。
昨年末、初めて体験したアーバンギャルド様のライヴ。
ニューウェーブなポップスがギターバンド的グルーヴ感で解体・再構築され、
松永さまの詩が生きた言葉となって会場に放たれる様に圧倒されました。
ご演奏はマチズモなバイブスがありつつも、
浜崎容子さまの終始クールビューティな白磁のお人形感ゆえ
侵犯されない少女領域が舞台に現出。
そして松永さまはその少女領域の門番・案内人のごとし。
ある種のトリックスター、シェイクスピア劇の妖精や道化のような存在、
善の側に居てただ見守るのではなく、時に秩序を乱し、混乱を呼び込み、
その事件性もひっくるめて現実を見据えるための夢を届けてくれるような…
圧巻のライヴでした。
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5月3日にはワンマンライヴが開催されます。
とても楽しみです!
《アーバンギャルドのディストピア〜新・前衛都市の憲法記念日》
2014/5/3(土・祝)
会場:新宿BLAZE
開場17:00 開演18:00
前売:3,500(+1D)
ステュディオ・パラボリカ刊『夜想 # 少女』収録、
精神科医の高柳カヨ子氏による
《少女という病〜関係性からみるアーバンギャルド小論》は
アーバンギャルド様の本質と現代の少女性をクロスさせた傑作。
「しかしアーバンギャルドは決して、
“わたしのことを”わかってくれているのでも助けてくれるのでもない。
世界に通じる扉の鍵を勝ち取るための力となってくれるだけだ。
少女はあくまでもたった一人で戦わなければならない。
その覚悟を、アーバンギャルドは促す」
…同前より引用
鋭い洞察と少女へのやさしい視線が同居する必見の御文です。
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最後になりましたが、お写真の転載をご許可下さいました
松永天馬さまとアーバンギャルド様に心より御礼申し上げます。
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音楽を熱愛するひとりとして、
今回ご紹介させて頂いたアーバンギャルド様、
以前ご紹介したアネモネのバニラ様、青い月と赤い薔薇さま、青月泰山さまに
拙ブランドのブローチをご愛用頂けましたこと
この上なき幸せに存じます。
霧とリボン、今秋発表予定のメインコレクションのテーマは…
音楽への熱情を炸裂させたいと存じます♪